■信じてる・・・!!■
[小説]
私は今車イスで生活しています。
そんな私でもできることがある!!
そう思ったきっかけの話です。

それは2年前・・・。
私は友達と一緒に車で海に行きました。

「ここの海ってすごくきれいだよねー。」
「うん。来てよかったー。」
そんな感じで私たちは楽しんでいました。
ずっと、友達と同じように歩ける・・・って思ってた・・・。
あのときまでは・・・。

「そろそろ帰ろうか。まい」
「そうだねー。」
私とまいは車で帰ることにした。
そのあとあんな悲劇が待っていると知らないで・・・。

悲劇が私たちを襲うのは、もうすぐ家に着く頃だった。
「もうすぐ着くねー。」
「うん。」
「また行こうね。今度行くときは彼氏も一緒だといいね」
「バカ///」
と話しながら家に帰れる・・・はずだった。
そのとき!!
「ねー・・・変な音しない?」
「え?」
ブオー!!
「何!? この音!!」
「まい!! 前!!」
キキキキー!!ドンッ!!
「キャー!!」
それは一瞬のことだった・・・。
私はあまりの痛さに意識が薄れていった・・・。
かすかに聞こえる、友達の声を聞きながら・・・。

おきると私は自分の家ではない所にいた。
「こ・・・ここは・・・?」
「真由、起きた?」
「まい・・・。ここは・・・?」
「病院よ・・・。ちょっと待ってて、先生を呼んでくるから。」
「うん・・・。」
そしてまいは病室から出て行った。私にはまいがないているように見えた・・・。今の私にはなぜかはわからなかったけど・・・。

「片桐さん、よく聞いてください・・・。」
「・・・?」
そして私は詳しく話を聞いた・・・。そして先生は・・・。信じられないこと言った。
「あなたは・・・もう2度と歩くことができません・・・。車イスの生活となります。」
「え・・・? 冗談でしょ・・・? やだよ・・・。そんなの・・・。まだまだしたいことがあるもん!!」
このとき初めてまいがないていたわけがわかった。

それからは私にとって地獄だった。
手の自由が利かないから、動くことも困難だった。
もう死にたいと思っていた。
そんな時、まいが来た。
「真由、がんばろうよ・・・。一緒に・・・。」
「・・・あんたに・・・分かるの・・・?」
「え?」
「あんたに・・・あんたに何が分かるのよ!!」
「真由・・・。」
誰にも私の気持ちなんて分からない!!
「絶対に大丈夫だよ・・・。」
「そんな保証なんてないでしょ? いい加減なこと言わないで!!」
そのとき、まいはこんなことを言った。
「真由はさ、信じないの? 自分のことを・・・。」
「え・・・?」
「私は信じてるよ? まいは絶対元気になるって。」
「・・・」
信じる・・・? 自分を・・・?
「人間っていうのは信じることができる人間なんだよ。自分が自分を信じてあげないでどうするの? 自分のことはまず自分が信じなきゃ誰も信じてくれないよ。がんばろうよ・・・。」
まいは泣いていた・・・。自分が自分を信じる・・・。
「どんな姿でも真由は真由なんだからさ。」
私は、思わず泣いてしまった。
「真由!? ごめん、わたしなんか悪いこと言った!?」
「ううん・・・。違うよ。ありがとう、まい」
そして私はまいにこういった。
「手伝ってくれる?」
「うん!!」

私はこんな体になって初めて人のやさしさが見えてきた・・・。
2004年05月05日(水) 21時42分18秒 公開
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■作者からのメッセージ
続きます。これは本当に私が思っていることです。

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