■トモダチ。■
[NO genre]
何が。
何が。


『トモダチ』なんだ?




「先輩、昨日どうして4人だけで、先輩だけ来なかったんですか?」
「ウチら、先輩達5人で来るんだと思ってたんですよ・・・」
「あたし・・・先輩がテストの後、応援に来てくれるの楽しみにしてたのに・・・」


それはね。
それはね。

私が必要なかったからだよ。


「ん────・・・」


答える言葉が見つかりません。
誰にもこの気持ちを知られたくないのに。
答える言葉が見つかりません。


「・・・・・・置いてかれちゃったんだよね〜」


わざと誤魔化して笑うのは。
辛いことだと知ってはいたけど。


「また・・・・・何かあったんですか?」
「先輩・・・・・・・」


ああ。
みんなまでそんな顔しないで?
ほら、笑おうよ。
こんな裏切りって、馬鹿馬鹿しくてやってられないでしょ?


「先輩、あたし達でよかったら相談して下さいね!」
「ん。ありがと」


相談。
相談。

何を助言してくれるんですか?
人が人を裏切る法則ですか?





「・・・・・・・・・・・・また、何かあったの?」
「あれ?何で先生知ってるんですか?」
「×××が教えてくれたんだけど・・・相談してみな」
「ん────・・・」


だから。

相談したところで、何が分かりますか、何が変わるんですか。


「でも全然平気ですよ!大したことじゃありませんし」
「・・・お前またそうやって、一人で抱え込むの?辛くない?」


辛くないかって?
辛くないと思ってるの?


「泣きたいときは泣けばいいんだよ。怒りたいときは怒ればいいし」


どうして?


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・して」
「ん?」
「どうしてそんなこというんですか?」
「どうしてって・・・」
「これ以上ないって程傷ついて、どうしてこれ以上泣けるんですか?」


どうして。
どうしてよ。

私の何がいけなかった?
私が何をしましたか?


裏切られることに、慣れてしまうほど。
私はみんなの邪魔だったのでしょうか?


「・・・・・涙なんか、もうでないんです。私はもう泣けない」
「・・・・・だから」
「先生、それ以上言わないで下さい」


誰も。
誰も。

私に触らないで。



これ以上。

傷を広げないで。



「・・・・・先生が、他の友達が、代わりに泣いてくれるんでしょ?」
「・・・・・・・・・・・」
「だったら、いいですよ。どれだけあの人達に裏切られても」
「・・・・・・・・・・・そんなのは、哀しいでしょう?」


哀しい。
哀しい。

それってどんな感情だっけ?


「忘れちゃいました」


その時の私の笑みは、彼女にはどんな風に映ったのでしょう。
切なそうだったのでしょうか?
痛々しそうだったのでしょうか?


だって、これ以上泣く事なんて出来ない。
人が人を裏切るのなんて、当たり前のことなのでしょ?
だったら、何も怖くなんかないよ。

裏切られる、ことなんか。






何が。
何が。


『トモダチ』なんだ?
桜華
2003年09月25日(木) 17時06分50秒 公開
この作品の著作権は桜華さんにあり無断転載は禁止です
■作者からのメッセージ
復活しました。(・・・といっても所詮一週間)
あえて詳しい情景は書きませんでした。泣いてしまいそうだったので。各々で感じ取って頂けたら・・・と思います。(人の想像力に頼るな、自分!/笑)

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テストお疲れ様でした(笑) 詩、リアルでした。セリフと感情のギャップとかすごい痛く感じます。本当に感情表現上手いです。 まりの(管理人) 2003-09-27 00:09:09
お帰りなさいvvです。 はぁーやっと桜華さんの詩が見れましたvv みなさんの詩を見るのが、ワクワク♪ドキドキ☆なんですvv だから、桜華さんの詩を見ていると、少し泣いたり、ほかほかしたり(←?)するんですvv だから、いつも、どんな詩を書くんだろう?って、思うと、本当にわくわく感いっぱいですvv 夏樹 2003-09-26 16:40:21
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